コラム
急に肌がミミズ腫れのように赤く腫れあがった……それ、「じんま疹」かも?
「なんだか夕方になると、体中がムズムズとかゆくなって赤く盛り上がってきた……」
「お風呂上がりに、地図のような赤いポコポコが体中に出てきてびっくりした……」
当院にも、こうした突然の皮膚のトラブルで駆け込ばれる患者さんが少なくありません。
鏡を見て、皮膚がボコボコと腫れ上がっているのを見つけると、本当に驚いて不安になりますよね。
この皮膚が赤く盛り上がる現象は「膨疹(ぼうしん)」といい、皮膚の部分的な浮腫です。
多くはとても痒いです。
1つ1つの膨疹は、通常は24時間以内に痕跡を残さずに消えてしまいます。
しかし、次々と新しい膨疹ができて、強い痒みに悩まされたり、咽頭部に生じると息がしずらくなることもあります。
このような状態を「じんま疹」といいます。
じんま疹は、約5人に1人が一生に一度は経験すると言われている、とても身近な皮膚の病気です。
今回は、季節の変わり目に起こりやすくなるじんま疹の特徴や、日常生活で気をつけたいポイントについてお話しします。
1. じんま疹ってどんな病気?どうして起こるの?
じんま疹は、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形もなくスーッと消えていくのが最大の特徴です。形はさまざまで、丸いものから地図のように広がるものまであり、強いかゆみや、時にはチクチクとした痛みを伴うこともあります。
私たちの皮膚のすぐ下には、「マスト細胞(肥満細胞)」という免疫細胞がスタンバイしています。この細胞から「ヒスタミン」という物質が何らかの刺激でドッと放出されると、血管が広がって血液の成分が漏れ出し、皮膚が局所的に腫れ上がってかゆみを引き起こします。
原因の多くは、アレルギーによるものではありません。実は、じんま疹全体の7〜8割は原因が特定できない「特発性(とくはつせい)」と呼ばれるものです。疲労、睡眠不足、ストレス、さらには季節の気温や湿度の変化といった日々のコンディションが引き金になって、免疫バランスや自律神経が揺らいだときに突然ポコッと現れることが多いと考えられています。
2. 季節の変わり目にじんま疹が増えるワケ
「なぜか最近、夕方になると決まってじんま疹が出る」
そう感じている方は、もしかすると季節の気温差やライフスタイルの変化が関係しているかもしれません。
9月は、夏の厳しい暑さから一気に秋の空気へと移行する、いわば体が最も疲れを溜め込みやすい時期です。朝晩の涼しさと日中の残暑のギャップ、そしてエアコンによる冷えなどが重なると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
自律神経が乱れると、血管のコントロールがうまくいかなくなり、ちょっとした刺激や圧迫、あるいは体温の変化をきっかけにじんま疹が出やすくなります。例えば、衣服の締め付け、汗をかいた後の冷え、長時間のデスクワークによる圧迫なども、この時期の敏感な肌にとっては大きな負担になり、じんま疹を誘発する原因になります。
3. 日常生活でできるセルフケアと注意点
突然のじんま疹に困ったとき、あるいは繰り返さないために、日常生活では次のような点に気をつけてみましょう。
患部を優しく冷やす
じんま疹が出ているときは、お風呂に入って温めたり、激しい運動をしたり、辛い物を食べたりすると血行が良くなり、かゆみがさらに強くなってしまいます。保冷剤をハンカチなどに包んで、赤みや腫れのある部分を優しく冷やすと、ヒスタミンの働きが抑えられてラクになります。
ゆったりとした服装を選ぶ
ゴムがきつい下着や、締め付け感のあるスキニーパンツなどは、皮膚への物理的な刺激(機械的刺激)となってじんま疹のきっかけをつくります。この時期は、肌触りが良くゆったりとしたシルエットの服装を心がけましょう。
心身を休ませて無理をしない
寝不足や過労は、免疫バランスを崩し、じんま疹を長引かせる最大の原因です。休息時間や睡眠時間をしっかりと確保して、体の調子を整える時間をつくりましょう。
4. 繰り返すときは、一人で悩まずに医療機関へ
数日から数週間も症状が続く場合や、お薬を飲んでもなかなかスッキリ治まらない場合は、我慢せずに一度専門の医療機関を受診することをおすすめします。皮膚科では、症状のタイプや原因に合わせた抗ヒスタミン薬などの内服治療を行うことで、辛いかゆみや腫れをコントロールすることができます。
その他、漢方を組み合わせたり、6週間以上持続する慢性じんま疹の場合は、生物学的製剤(注射)による治療も登場しています。
福岡県北九州市の戸畑皮フ科クリニックでは、突然のじんま疹や繰り返す皮膚のトラブルのご相談を承っております。当院では患者さんの利便性を考え、ウェブ予約システムを導入しておりますので、お仕事や家事で忙しい方でもスムーズにご予約いただけます。
じんま疹は突然発症します。悪化してしまう前に、どうぞお気軽にご相談にいらしてくださいね。
